「MOS模擬試験、合っているのに、正解にならない!」
こんなお悩み、ありませんか?
ネットで、この手の検索ワードで調べると、
「合っているつもりでも、些細なところで間違っているんじゃないの?」
「MOSは操作手順まで見られてしまうから、きちんと正しい手順でしなきゃダメだよ」
などといった解答が出てきます。
筆者はMOS講座の講師をやっている事がありますので、初心者~中級者の方の様子を多く見る機会があるからこそ、見えることがあります。
たしかに、上記のような「正しいと思っているのは本人だけで、実は誤解答」といったパターンも少なからずあります。
ただ、そうではない部分……正に、「間違っていないはずなのに、正解にならない」といった事も実際に存在するのです。
……と、いうのは、我が身で体験したから、です。
PC講座を行っている教室のPCでは正解になる。
けど、自宅のPCでは同じ操作をしているのに、不正解になる。
おかしいですよね?
(問題文の見落とし等がなければ、100%の正解率を叩き出せるレベルの理解度です)
では、何故、こんな事が起きるのでしょうか?
そして、その解決法をご紹介します。
※今回の記事は、FOM出版のExcelの模擬試験プログラム(2016版、使用環境はWin10+office365)です。
※もしかしたら最新のバージョンでは対策済みで、今回の記事の例が当てはまらない可能性があります。
公式サイト発表のバグの可能性
まずは、検索結果で上位に表示されるであろう解答も紹介しておきます。
こちらは、公式サイトの「よくあるご質問」のページ(ここをクリックするとFOMの質問ページが別窓で開きます)で、正式な解答をされております。
とはいえ、OSのバージョン等の違いにより(?)、上記に書かれているタスクは正解するけど、別のタスクが不正解になる……というパターンも、たまに存在したりします。
(筆者のパソコン教室では、Wordならヘッダー・フッターに文字入力が出来ないバグにより100%不正解になってしまうタスクがありましたし、他にも「特定の条件下の場合」ラベル関係のタスクが不正解になるというバグが見つかりました。Excelだとグラフのデザイン辺り)
もし、何度やっても「合っているのに正解にならない」と感じたら、こちらの原因を疑うのもいいかもしれません。
けど、問題は「合っている」と思っているのは本人だけで、その実「間違っている」可能性がある事も忘れないでください。
……後者の方、けっこういます。
特に、ある程度の飲み込みが早く、自力で出来る場合が多い人ほど、その傾向にあります。
もし、周りに聞ける人がいるならば、確認してもらった方が良いです。
「合格点さえ取れればいい」というタイプであれば気にしなくても良いですが、「どうせなら満点も目指したい」という方なら必ず誰かに確認してもらった方が良いです。
具体的な例を挙げてしまいますが、筆者の見た中で合っていると思い込んでいるNO.1は、グラフの中に図形を挿入するタスクです。
こうした不正解のままスルーしてしまった方を見つけた場合、筆者のMOS講座では「対処法」と「そうすべき理由」を合わせて説明しています。
(※独学でMOS取得を目指す方の場合、「そうすべき理由」まではテキストに掲載されていませんので、自力で理解度を深めるのは苦労すると思われます)
上記以外の理由で不正解率が高い場合は?
さて、上記の項目はネット検索すると、よく出てくる内容でしたが……実は、上記に当てはまらないパターンもあったりします。
まずは、筆者の模擬試験の履歴をご覧ください。
合格圏内ではありますが、正直あまり良い結果とは言えませんよね?
特に第3回なんて8割を切っているので、結果だけを見るのであれば「合格するか怪しい」と思われる理解度に見えます。
けど、別の環境のPCで、全く同じ模擬試験をすると(たまに問題文の見落としはしますが)100%になります。
自宅のPCで不正解となるタスクは、次の通りです。
- 画像の挿入、スタイル設定等
- 条件付き書式の設定
- グラフの項目軸に「●●」と表示する
- データの並び替え
- レコード抽出
同バージョンでExpertの方も試してみました。
(一般レベルと上級者レベル、両方のバージョンを所持している2016の結果を出していますが、他のバージョンでも大体同じ結果になるはずです)
- 条件付き書式
- ブックのシート構成を保護
- ワークシートの保護
- ピボットテーブルの詳細表示の有無
- 計算方法を手動に設定
- 新しいクエリの取り込み
実際にやってみて最初に気づいたことは、画像関係の操作が軒並み不正解になるという点です。
- 画像を挿入する
- 指定された位置に置く
- 指示された通りの大きさにする
たかが、これだけですよ?
引っ掛かる要素が0ですから、これで不正解の連発はおかしいって思いますよね?
(ちなみにWordの場合、文字列の折り返しや、位置の設定で不正解になっている人が多いです)
けど、ふと気づいたんです。
画像を挿入しないタスクであれば、不正解にならない……と。
もしや、「指定された画像(デスクトップに作られたフォルダー内の画像)とは違うと判定されているのでは?」と、疑い始めたのが、今回の記事を書くキッカケとなりました。
色々探った結果、OneDriveの同期をしているのが原因でした。
試しに同期を切ってから解いてみたら、今までの不正解が信じられないぐらい正解率がUPしました。
OneDrive(ワンドライブ)の同期とは?
では、今回の原因となったOneDrive(ワンドライブ)の同期ですが、よく分からない方もいると思うので、軽く説明します。
実は、これ、新しいPCを初めて起動した時の設定で(意図してオフにしない限り)設定されてしまっております。
……私がそうです(笑)
すみません。元々Macユーザーでして、今のPCはExcelの勉強を始めようとした時に購入したものですので、正直Windowsは詳しくない状態で適当にセットアップしてしまったんですよね。
OneDrive(ワンドライブ)自体はとても素晴らしい機能なんですよ。
OneDrive(ワンドライブ)とは、オンライン上にある保存領域のことで、無料で5GBも提供されます。
ネット環境さえあれば、自分のアカウント(メールアドレス)でログインし、いつでもどこでも保存されたデータを呼び出したり出来ますからね。
ただ、今回の原因となったのは、OneDrive(ワンドライブ)の同期をしているせいです。
こちらをザックリと説明しますと、同期をしますと、
・使っているPC
・OneDrive(ワンドライブ)
この双方に、常に全く同じデータが保存された状態になります。
まぁ、これだけなら全く問題がないんです。
ただ、今回の模擬試験のように「指定されたフォルダーのファイルにアクセスしているかどうか」という判定をされている場合……不正解になってしまう原因となります。
その理由は次に詳しく説明します。
目の前のデスクトップは、自分のPCのデスクトップではない
「何を言っているの?」と言われるかもしれませんが、OneDrive(ワンドライブ)の同期をしている間は、デスクトップにあるデータはデスクトップにないんです。
わけわかりませんよね?
フォルダーの構成を見ると、以上のような感じになっております。
よく見ると、「デスクトップ」というフォルダーが2つ、別々の場所に存在しています。
OneDrive(ワンドライブ)の同期をしている方は、上の方のフォルダーの中身がデスクトップ上に表示されている状態です。
めちゃめちゃ簡略して言ってしまうと、今、使っているPCはオンライン上のデータをそのまま表示して使用している状態なんです。
つまり、模擬試験のように「(自分のPCの)デスクトップにあるフォルダーにある画像を~」といったタスクがあった場合は、自分のPCではなく、オンラインストレージにあるデスクトップのフォルダーの画像を挿入しちゃっているから不正解になってしまうわけです。
OneDrive(ワンドライブ)の同期を切ってしまえば、不正解になるタスクが一気に解決します。
画像の操作以外にも、何故か条件付き書式とかも……理由は不明ですが、OneDrive(ワンドライブ)の同期をオフにするだけで、不正解のものが正解へと変化します。
(試験履歴から不正解問題を復習する際、特に何もせずとも「採点」ボタンを押すだけで○になってくれる)
何ででしょうね?
マジで不思議なのですが、上記に挙げた「不正解になるタスク一覧」は、OneDrive(ワンドライブ)の同期を切るだけで解決します。
OneDrive(ワンドライブ)の同期はメリットもデメリットもありますから、この記事では方法までは紹介しません。
筆者のように、日頃から重たいデータを扱っている人にとってはOneDrive(ワンドライブ)の同期をする事によるデメリットが大きすぎたので、オフにした方が快適なのは確かですが。
念の為、OneDrive(ワンドライブ)の同期の解除方法が記載されている本も紹介しておきます。
(動画配信もやっておられる方の本なので、動画の方を参考にしてもいいけど、本のほうがPCを構いやすいので)
WordやPowerPointの模擬試験は?
今回はExcelのみ紹介しましたが、Wordの方はどうなのかと申しますと……公式で発表されている以外のタスクでも不正解になる問題は多少ありますが、解決法が見つかりませんでした。
とはいえ、Excelほど山のように正解にならないタスクが出てくるわけじゃないので、まぁ、許容範囲かな、と。
(模擬試験1回分につき、多くても2~3タスクぐらい発生)
PowerPointの方はExcelと似た感じで、OneDriveの同期を切るだけで正解になる事が多かったです。
いずれにせよ、OneDrive(ワンドライブ)の同期を切ることによって解決する事が(特にExcelでは)多いので、「絶対に合っているのに、不正解になる!」とご不満を抱いた方は、こちらを疑ってみてください。
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